あの夜に何があったんだい?

起き上がるのも困難なくらいしんどい日がある。心か、身体か、その両方か。破れる様な頭痛の波をじっと耐えて過ごすときたまに、もうこの世の何処にも良いことなんてないような、起こらないような否定的な奇跡に耽けることがある。世界中で誰よりも自分を労わりたくてたまらない瞬間なのに、何故か自分を否定してしまう。そんな瞬間を、時間を何度も連れ添った欠陥的身体と精神。ただ、本当にひどい日はそんなことさえ考えられないくらい頭が痛い。どうしようもない状態から、三大欲求と排泄だけが体を動かす安定が、ふっと原理として幸福と不快の均一さを感じさせる瞬間に(あぁ、生きるしかないんだ)と諦めるくらいに楽天的だ。叫ばないで、どうか、もう心なんていらないから、寝かせてくれと飛び出した前向きさが、悲しい結末を呼ぶなんて思わなかったね。あの夜に何があったんだい?